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巨星墜つ

JPS福山支部の豊田さんから連絡があり、1月7日に天野安治先生が亡くなったことを知りました。享年92。数年前から施設に入られていました。昨年11月15日付のレターパックが、最後の着信となりました。

1980年夏。中学生の私は、知り合ったばかりの先輩収集家に連れられて、福山駅前のデパートであった、JPS福山支部の切手展に行きました。その先輩も支部員で、支部への勧誘と、他の支部員への紹介の意味もあったのでしょう。「アマノ先生にも紹介してやる」連れていかれた先には、長身で、ちょっと気取ったような中年の男性。「天野安治」の名前は知っていましたが、顔は知りません。切手のセンセーといえばかなりの年寄りをイメージしたので、意外と若いんだなあ、という印象でした(生意気な中学生ですね)。その時にいただいたカタカナでのサイン入り原色切手図鑑、今でも実家に残っています。

以来40年、毎月1回の福山支部例会はどれだけ勉強になったかわかりません。先生にお聞きすれば、なんでも答えてくださる。カタログに載っているあらゆる切手の実物を見せていただける、ものによっては触らせていただける。田舎にいながら、切手展でしか見られないような大物を間近で見られたことは大きな財産になりました。

ここ数年はコレクションの最後の処分にかかられていたようで、私のところにも、大手オークションにかからないようなものが送られてきましたが、それでも、SEVENの表紙に何枚も使わせていただきました。70年代80年代の切手でも、馬鹿にせずに集めて、きっちり整理する。平成切手でさえ、銘版とカラーマークが、指紋のほとんどない未使用で、ストックリーフに収まっていたのには驚きました。

先生、長い間お世話になりました。ゆっくりお休みください。合掌。

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